ライダーは先端が好き?と言われるが、そういう人には日本の最東端納沙布岬は外せないでしょう。ただし、納沙布岬は日本本土の最東端です。そこから更に北方領土と呼ばれる島々があります。残念ながら、太平洋戦争終戦間際のどさくさまぎれ?にロシア(旧ソ連)に不法占拠され、日本であるはずの島々に未だ自由に行くことができません。
このツーリングコースでは間近に見える島を感じつつ、北方領土の問題に少しだけ思いを馳せながら本土最東端を制覇するコースです。


※モデルルート(走行距離 約267km,走行時間 約4時間45分)

国道272号線の風景


国道272号線は釧路市から標津町へと続く延長115㎞の幹線道路。中標津町から標津町の間は約18㎞。広大な酪農地帯が広がる中、左側に知床連山を臨みながら走る。国道終点間近で突然正面に海が現れ、それまでの風景と一変するのが楽しい。天気が良ければ北方領土の国後島が見える。

野付半島


砂が堆積して形成された全長26㎞の細長い半島。
半島の内側の野付湾は、食べだしたら止まらないほど美味な北海シマエビが特産品!
半島の形がエビにそっくりなのは、まさに奇跡的!
半島の先に続く道は、片側は国後島を望む海、反対側は野付湾で、左右を海にはさまれた風景の中を走る特別な道。
また、トドワラ、ナラワラの独特な風景も一見の価値あり。

ナラワラ


野付半島ネイチャーセンターの先に荒涼とした風景で有名なトドワラがある。海水に浸かったため立ち枯れたトドマツの林が独特の不思議な景観を作り出していたが、地盤の沈下による浸食が進み、現在は数本を残すのみで近い将来木のない湿原と化す。トドワラまではトラクターが引っ張る馬車?または徒歩だが、消えゆく風景を是非見てみては。
一方のナラワラは道道の途中にあり、ナラの木が立ち枯れたもの。こちらは現在立ち枯れ進行中という状態で樹種は違うが往年のトドワラをほうふつとさせる。

道の駅おだいとう


北海シマエビ、ホタテ、秋鮭など高品質な魚介類が捕れる尾岱沼(おだいとう)の少し南、国道244号線沿いの小高い場所にある小さな道の駅。酪農王国別海町で生産された牛乳から作られたソフトクリームがおいしい。敷地内に北方領土の返還を願う「叫びの像」がある。

国道244号線


標津町から風連湖手前、本別海の市街地までは海岸線を通る交通量の少ない道。場所によってはかなり海が近い。国後島や野付半島を眺めながら気持ちよくクルージングできる。

道の駅スワン44ねむろ


バードウォッチャーに人気の風連湖湖畔の国道44号線にある道の駅。湖側は全面ガラス張りで、北海道らしい湖の風景と共に貴重な野鳥が観られるかも。レストランや鮮魚コーナー、お土産品の売店、観光インフォメーションなど施設内容が充実している。

納沙布岬(ノサップみさき)


日本の本土最東端の地。根室半島の先端に位置する。岬へは半島の北側からと南側からの二つのルートがある。北側は人家の少ない荒涼としたルート。南側は漁港が点在する地域の姿が感じられるルート。納沙布岬は夏場でも涼しい(寒い?)のでご注意を!

納沙布岬②


岬からはロシアに占拠・実効支配されている島々が見える。最も近い貝殻島(少し傾いた灯台が立っている)までの距離は3.7㎞。つまり日ロ中間ラインと呼ばれる所まで2㎞もない。更にその奥の平たい島、水晶島までは7㎞。北方領土がいかに近いか実感できる。岬には北方領土問題に関する展示や資料が見られる「北方館」などの北方領土問題啓発施設があるので、是非訪れていただき、この問題に対する知見を得てほしい。

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